-----欧文活字ケース------


通常、書籍印刷のような大量の活字を使用する場合は大文字・小文字のケースを分けた活字ケースを使用します。
植字台の上部に置くケース(アッパーケース)には大文字を入れ、植字台の下部手前におくケース(ローワーケース)に小文字入れます。
現在でも欧文の大文字をUpper Case (Uc)、小文字をLower Case (Lc)と呼ぶのは ここからきています。









比較的に少量の活字ですむ端物印刷のような場合には1つのケースで大文字・小文字・数字・約物類が揃ってるダブルケースを使用します。




日本では欧米の活字ケースは大きすぎて作業がしづらいため、和文用で使われるすだれケースを転用して使用します。(写真下-中央)


(前ページイラストはすだれケースの欧文活字ケースを使用している図です。)
これは省スペースの意味と、国産の欧文活字は硬度が低くて傷がつきやすく、欧米のケースのように活字を横にして多量に入れることができないためです。

すだれケース以外にもベビーケース(写真-手前右)やミニケース(写真-手前左)などがあります。


-----和文活字ケース------


和文活字は植字の前に文選をするため、特別な場合を除いて前ページイラストのように植字台に活字ケースを乗せて作業することはありません。
横---約39cm、たて---約29cmで、通常ネッキを右にして収納しておきます。
活字が一杯になると8〜10kgの重さになります。